この度AASでは、白幡裕子 個展「流域の丘」を開催いたします。

白幡裕子は、これまでAASで行ってきた各展覧会の記録写真を撮影してきた写真家です。
今回、舞台となるのは、彼女の故郷である宮城県桃生(ものう)町。「ものう」の語源は、展覧会タイトルともなったアイヌ語の「流域の丘」を意味する言葉「モムヌプカ」だと言われています。人口約8000人、少子高齢化の一途をたどる桃生町は、ゆるやかな流れを持つ新北上川・旧北上川2つの川に挟まれた小さな町です。そこは白幡にとって「ただ時間だけが流れ過ぎ去っていった場所」であると言います。
初個展となる本展では、白幡の根底を形成する故郷にて撮影した「2つの川」と「祖父のポートレイト」を中心に展示。現代社会において、時間は過剰なまでに加速し流れていきます。その流れから浮き島のごとく取り残された土地で、白幡が捉えた止まることなく海へと向かう川や老いていく人の姿は、その土地固有に存在する時間の流れとして私たちの眼前に現れます。 
また、これまで白幡が撮影してきたAASの写真も同時公開いたします。是非この機会に、一年半におよぶAASの記録をご覧下さい。
白幡裕子 個展『流域の丘』
会 期 : 2010年3月6日(土)〜 3月22日(日)11:00〜19:00
    * 開廊日:会期中の土日祝のみ( 3/6, 7, 13, 14, 20, 21, 22 )
     上記以外のご来場については要予約  aas@antennakyoto.com
    * オープニングレセプション…3月6日(土) 18:00〜21:00 
     food協力/森林食堂
会 場 : AAS(京都市西京区川島粟田町18-23) TEL075-381-1189
入場料 : 無料
企 画 : 田中英行(Antenna)
問合せ : aas@antennakyoto.com