Antenna(アンテナ)のメンバー、田中英行 (http://tanakahideyuki.com/)が出展するグループ展のお知らせです。
3月1日はトークイベントも開催予定です、ぜひご高覧下さい。
「Work in Memory」は、タイからアピチャッポン・ウィーラセタクン(映画監督・美術作家)とウティット・ヘーマムーン(小説家・美術作家)を講師に迎え、コンセプトメインキングから、映像作品制作、展示構成までの包括的な指導を受けることができる、実践的なアーティストワークショップです。この度、本事業の成果発表として、参加アーティスト6名によるグループ展を開催致します。
参加アーティスト:
榎本耕一 ENOMOTO Koichi
田中英行 TANAKA Hideyuki
長良将史 NAGARA Masashi
日名舞子 HINA Maiko
前田菜月 MAEDA Natsuki
山口冴子 YAMAGUCHI Saeko
日時:2014年3月1日(土)〜3月23日(日)11:00-19:00
会場:堀川団地
会場:堀川団地
主催:京都市立芸術大学 文化庁
共催:公益財団法人京都市芸術文化協会(京都芸術センター)
協力:京都府住宅供給公社 京都市 京都府 堀川COMMON 都市居住推進研究会 堀川団地のみなさん
観覧料:無料
お問い合わせ:京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA 075-253-1509
イベント:
3月1日(土)14:00〜15:30トークイベント(会場:Cafe marble 智恵光院店)
17:00〜19:00 オープニングレセプション (会場:堀川団地)※CIMと共同開催
アクセス: 堀川団地受付:602-8242 京都市上京区西堀川通上長者町上る皀莢町287番地
【四条河原町から】京都市バス(12号系統) 四条河原町 ~ 堀川中立売 停留所 下車 【京都駅から】京都市バス(9号系統)(50号系統)京都駅前 ~ 堀川中立売 停留所 下車 【阪急大宮駅から】徒歩3分 京都市バス(9号系統)四条堀川 ~ 堀川中立売 停留所 下車 ※お車でお越しの方、駐車場はありません。近隣のコインパーキングをご利用ください。
〼展覧会とワークショップ概要
招聘講師のアピチャッポン・ウィーラセタクン氏は, 自身の作品制作の上で“記憶”が重要な要素であるといいます。また, 作品を創ることを「新しい記憶をつくること」と表現し, 映画製作など複数の人間が関わりながら一つの作品を創り上げることを, 「新しい記憶をつくり, 共有すること」といいます。この度のワークショップでは, 講師と参加作家の間で「記憶を創り, 共有すること」をテーマにしています。
本ワークショップでは、先ずウティット・ヘーマムーン氏が8月に京都に滞在し、調査及び参加者とのワークショップを通し、参加アーティスト達の個人的な記憶を素材にして本プロジェクトの核となる「物語」を執筆しました。その後、アピチャッポン・ウィーラセタクン氏が京都に滞在し、その「物語」を主題とした作品制作についてのレクチャーを実施しました。
上記のワークショップ及びレクチャーの後, 参加者は各自作品制作(映像・インスタレーション、絵画、立体)を開始しました。作品制作の過程に於いて、 オンラインツールを活用してスカイプ等を活用してアピチャッポン・ウィーラセタクン氏からの制作作品についての具体的なフィードバック及び講評を受けてきました。作品制作に対する質問だけでなく、「芸術の意義は?」、「芸術家として生きることの意味は?」など、根源的な問いかけや会話も交わされました。
参加アーティスト達は、6ヶ月以上の長期に亘るワークショップの中で、招聘作家との密なコミュニケーションを通じ、通常とは異なる条件での制作活動を経験しました。作品制作のプロセスを共有することで、それぞれのアーティストが、作品の世界を広げ、深度を増すことができ、今後の飛躍への契機を得ることができたといえます。新進芸術家育成事業の成果としての本展覧会を、是非ご高覧下さい。
講師紹介:
Apichatpong Weerasethakul(アピチャッポン・ウィーラセタクン)
1994年から短編のフィルム作品とビデオ作品の制作を始め, 2000年に初めての長編映画を完成させた。叙情的で, ミステリアスで多様な作品群は, 「記憶」を主題とすることが多く, 社会的な問題も取り扱っている。タイの商業映画界とは一線を画し, 1999年に設立したKick the Machineプロダクションを起点として, 実験的でインディオペンデントな映画制作を貫いている。
2010年には, 「ブンミおじさんの森」(Uncle Boonmee Who Can Recall His Past Lives)が, 第63回カンヌ国際映画際でパルム・ドール(グランプリ)を受賞した。
映画だけでなく, 展覧会やインスタレーション作品の制作もしており, 代表作の一つにマルチスクリーンプロジェクション作品のプロジェクト「Primitive」があり, これはドイツ・ミュンヘンの美術館ハウス・デア・クンスト(2009), パリ市立近代美術館(2009), ニューヨークのNew Museum(2010)を含む多くの美術館を巡回した。2012年には, インターネット配信の為の映画「Cactus River」をアメリカのthe Walker Art Centerの依頼で制作し、ドイツ・カッセルにて開催されたドクメンタ13にも出展された。
シャールジャビエンナーレ賞(シャールジャビエンナーレ, 2011)を受賞, 2013年には福岡アジア文化賞(文化・芸術賞)も受賞している。
http://www.kickthemachine.com/
Uthis Haemamool(ウティット・ヘーマムーン)
1975年にタイ北部のサラブリで生まれ, バンコクのシラパコーン芸術大学絵画専攻を卒業。現代美術, 文学, 映画, 音楽など幅広いジャンルの芸術に興味を持ち, 2001年から2009年の間に, ラジオのDJ, 短編映画制作, 芸術監督, 映画評論誌へのコラムを執筆するなど幅広い経歴を持つ。
2009年に三作目となる小説「ラプッレー, ケンコーイ」(The Brotherhood of Kaeng Khoi) にて作家として地位を確立し, 同書は、栄誉あるセブンブック賞と東南アジア文学賞を受賞した。同年, CNNGoにて, タイで最も重要な人物の一人として掲載された。国際交流基金により第19回開高健記念アジア作家講演会シリーズにて招聘され, 東京, 大阪, 福岡, 函館を巡るレクチャーシリーズを開催した。
これまでに, 4作の長編, 2編の短編集, 2編の映画批評集と文学批評集を出版している。