おかひろし個展「浮動する風景」
日時:2009年6月7日(日)−6月21日(日) 12:00‐20:00 
*土・日のみ開廊
*オープニングパーティ / 6月7日(日) 18:00‐20:00
企画:田中英行(Antenna)
※展示、イベントは終了致しました。
本展が初の個展となるおかひろしは、2002より年Antennaスターティングメンバーとして活動後、2008年に脱退。現在は個人での創作活動に取り組んでいます。
これまで高層ビルや道路、橋、住宅などのモチーフを中心にどこか曖昧で不確かな印象を感じさせる風景を描いてきたおか、そんな彼の作品を考える上で阪神淡路大震災の体験は大変重要な位置を占める出来事といえるでしょう。少年だった当時暮らしていた神戸市で、激しく倒壊し、燃え尽きた街並を目の当たりにした経験は、それまでおかが自身の中に築き上げていた世界を突如として喪失させ、おかのこの世界における居場所すらも曖昧で不確かなものに変えてしまったのです。それ故におかは自身が記憶の中で創りあげた風景(過去)と今おかの眼前に広がる風景(現在)を結ぶ「地図」を風景画として記すことで、自分の現在の位置を捉えようと試みてきたのではないでしょうか。
本展においておかはそのタイトルを「浮動する風景」とし、彼が生きてきた場所の風景や街並をモチーフに「地図」を記し、それらを大掛かりなインスタレーションへと展開しました。それは、観る者が自身の居場所や世界のあり方を見つめ直す新たな視点を提示することとなりました。
大きな展示台の上に絵が並びます。写真中央に立つのは作家・おかひろしです。
photo by Yuko Shirahata
鑑賞者は双眼鏡を覗いて描かれた地図を辿ります。
photo by Yuko Shirahata
photo by Yuko Shirahata
壁面にはカッティングシートが貼られ、映像が映し出されました。
photo by Yuko Shirahata
ご来場くださいました皆様、ありがとうございました。